2008年、メモツールを両方の端末で動かした

当時、PCとケータイの両方で動くメモツールを仮組みしていた。思いついた瞬間に書けて、サーバへ送れて、あとから見返せる。移動中でも食事中でも書けることが重要だった。そこで問いが残った。ケータイが捕まえる側なら、発想の支援としてPCは何をする側なのか。当時は答えを出しきれなかった。

問いの立て方がずれていた

18年後に分かったのは、端末の役割分担が本題ではなかったということだ。重要なのは、思考が起きている場所に捕捉面があるかどうか。会議は流れ、判断の理由は数時間で薄くなる。思い出せる範囲だけで仕事を組み立てると、いちばん効く材料が毎回落ちる。捕まえていない発想は、無かったことになる。

だからNariya Listenは、ブラウザだけで取りこぼさない

Nariya Listenは、共有音声と自分のマイクをブラウザ内で録り、約1秒ごとに端末内へ保存する。サーバへは送らない。タブを閉じても、次に開いたときに途中から復旧する。音が届かなくなれば画面で知らせて音声経路を張り直し、それでも復旧できないときは黙って録り続けず、使える範囲を保存する。AIが力を出すのは、消えるはずだった記録が手元に残っているときだ。捕捉が先、要約はその後。2008年の問いには、そう答える。